【あさイチ】子供のいない人生の生き方・ケーススタディ[全網羅]

なにかお悩みですか?

2024年7月1日放送の『あさイチ』で「子供のいない人生の生き方」について特集されました。

子供がいない女性(未婚・既婚)と男性の色々な声が紹介されました。

13人の子供のいない人のケースが登場(女性が大半、男性は少数)。

子供を最初から持たない人、不妊治療の末に子供を持たない選択をした人、子供をど

うするか旦那様に聞けなかった人、また現在シングルの人…

と色々な人が登場しました。

子供のいない人生の歩み方[ケース3例]

●51歳女性(夫と2人と犬1匹)

・子どものいない選択もあっていい。

・2人で納得して決めていくのであれば、それはそれで楽しい。

・どっちもありでいい。

この女性は、最初は子供は自然に任せようと思っていたそうです。

そして、子供がいないことで「何かが足りないと思って生きてこなかった」とのこと。

●45歳女性(夫と2人)

・なかなか同じ状況の人に出会えない(そういった人は発信しない)

この女性は子供を望んでいましたが39歳の時に病気で子宮を摘出。

旦那さまの「2人で仲良く頑張ろう」という言葉がきっかけで吹っ切れたとか。

●57歳女性

・不妊治療は時代に合わせた私のポーズだったかも・・・

・不妊治療することで「子供は欲しいんだよ」という意思の表明になると思った

この女性は35歳のときに不妊治療を始めましたが、「自分は本当に子供が欲しくて治療をしていたのか?」と自問自答していたそうです。

もともと子供は欲しくなかったケース

もともと子供が欲しくなかったという46歳の女性で看護師の浅川さん(夫と2人暮らし)の例が紹介されました。

浅川さんは幼い頃から子供が欲しいとは全く思わなかったそうです。

ご両親が仲があまりよくなかったようで、両親から

「あんたたちがいるから離婚できない」

と言われたことも一因だったようです。

31歳で結婚し、旦那様と話し合って

「子供を持たない」

と決めましたが、30代なかばで仕事に悩んで辞めたかったこともあり、

「産まない自分がおかしいのか?」

と、気持ちがゆらいだそうです。

自分の中では産まなくて良いと思ってるけど、

「違うのかな?」

「やっぱりいいんだ」

というようなことを繰り返していたそうです。

そんな時、30代後半で有名人のインタビューを見て自分を認められるようになりました。

その有名人というのが「山口智子さん・唐沢寿明さん」夫婦。

「産まない」

というのを他人に喋ってもいいんだ、

「夫と2人で生きていくのが楽しいことであっていいんだ」

と、産んでいない罪悪感みたいなつきものが落ちたそうです。

山口智子さんのインタビューは2016年『FRaU』3月号(講談社)に掲載されています。

本当に子供が欲しかったのか?と考え直したケース

49歳の独身女性と57歳の夫婦2人暮らしの女性の例が紹介されました。

●井上さん(49歳・シングル)

井上さんは24歳の時に結婚。

数年後に当時の旦那様が無精子症だと分かり、子供を持たないことを決めました。

しかし、井上さんはその後うつ状態になり、30代で離婚。

40代後半にはようやく気持ちが落ち着いた井上さんですが、わかったことがあるそうです。

それは、

「当時は世の中の圧力と自分の中のフィルター(子供がいるのが当然・その枠から外れた自分は負け組だ)があった」

ということ。

そんな井上さんは

「子供まだなの?」

という言葉が世の中から消えてほしいそうです。

まわりがとやかく言うことではないし言われたくないとのこと。

●鈴木さん(57歳・夫と2人暮らし/結婚24年)

33歳で結婚した鈴木さんは35歳から不妊治療を始めます。

4年間の不妊治療の中で鈴木さんは自分の気持と向き合ったそうです。

不妊治療の最中に、

「こんな思いまでして私は子供が欲しいのか?」

「何か流されてここまで来ちゃったかな」

と色々自問したそうです。

鈴木さんは子供に関しては、やっと

「これで良かった」

と思えるようになったそうです。

今から思うともしかしたら

「不妊治療は時代に合わせた私のポーズだったのかも」

と考えるそうです。

子供が欲しいと思う理由[まとめ]

吉田潮さんの著書には、世間の女性が

「子供が欲しいと思った理由」

を調べたものが掲載されています。

子供が欲しいと思った理由

  • パートナーをつなぎ止める証
  • 現状の不安やうっ屈から逃げたい
  • 出産という体験がしてみたい
  • 女としての証・ステータス
  • ひとさまができることを自分もしてみたい
  • ありあまる自己愛を注ぎたい
  • 自分にかまうのに飽きた
  • 何かに縛られたい
  • 子育てしたい・母になりたい
  • 親に孫の顔を見せたい

夫婦で話し合うことがためらわれたケース

「子供をどうするか」を夫婦で話せなかった3人の例が紹介されました。

●木村さん(45歳・夫と2人暮らし)

結婚前から子供が欲しかった木村さん。

30歳のときに結婚しましたが、旦那様とは結婚以来15年間、子供について話したことがないそうです。

理由は、

「聞けなかった」。

友達や兄弟の子供と接する旦那様を見た時に、

「子供が苦手なのかな」

と感じたからなのだそうです。

そして

「あまり持ちたくないのかな」

と思うようになり、怖くて聞くことができませんでした。

夫婦の関係が非常に良く、聞くことで

「関係がぎくしゃくするのでは?」

と関係が壊れることが怖かったのだとか。

子供がいないことで今の関係が保たれているかもしれないし、子供がいなくても別に今のままでいいやと、はっきり決められず、今も現在進行系で心がグラグラ揺れているそうです。

●奥田さん(47歳・夫と2人暮らし)

37歳のときに結婚した奥田さん。

子供をどうするか」結婚直後に1度だけ旦那様に話したそうなのですが、その時に旦那様の「沈黙」を見て、自分なりに解釈したのだそうです。

もしかしたら旦那様は不妊治療をしても授からないと思ってるのかな?

傷つけちゃうかな?

と聞けなかったそうです。

●徳永さん(男性・53歳・妻と2人暮らし)

32歳で結婚した徳永さんですが、結婚前に奥様からは「子供は自然に任せて不妊治療はしない」と言われていたそうです。

それ以来20年以上、子供のことについては話していないそうです。

自分から話題をふらなかった理由は、当時、自営業で将来独立を目指していたので不安定なところもあり、また子供を持つという実感がなかったからというのもあったからなのだとのこと。

不妊治療の末のケース

50代夫婦(夏子さん 57歳・高広さん 53歳)の例が紹介されました。

35歳の時に不妊治療を始めた夏子さんですが妊娠に至らず。

精神的に追い詰められたそうです。

転機が訪れたのは一年半後。

旦那様から「もうやめようか」「やめよう」の声。

「子供を作るために結婚したわけじゃない」

「子供がいなきゃいないで2人で。そうやって生きていけばいいんだから」

この言葉に夏子さんはつきものが落ちたそうです。

2人でいても楽しいんだし。

子供がいたら楽しくないのか?

というとそうじゃない。

子供を生むために結婚したんじゃない。

スタートはそこ。

夏子さんは

「子供いないで2人で生きていってもいいんだ」

と許されたような感じがしたそうです。

「生きていてい普通に楽しいです」

という2人の言葉に説得力がありました。

その他、子供のいない女性のケース

その他、3人の子どものいない女性が紹介されました。

●寺本さん(53歳・看護師・シングル)

「子供がいならい」「結婚しないぞ」というわけではなかったが、出産適齢期のあたりにちょうど仕事でチャンスをもらい、仕事を選択しました。

仕事を諦めることがなかったのは良かったし、子供がいないことに対して後悔の気持ちはほとんどないそうです。

●川上さん(40歳・夫と2人暮らし)

34歳で結婚した川上さん。

毎日仕事が忙しく子供を持つことをためらいました。

仕事をするだけでいっぱいなのに、子育てと両立するなんて不安に思い、また

「私のキャリアはどうなるのか?」

と、自分にはちょっと担いきれないと思い、子供を持たない選択をしました。

●渡辺さん(46歳・夫と2人暮らし)

23歳で結婚した渡辺さんは、2年間の不妊治療で人生を見つめ直したそうです。

子供がいれば楽しいこともあるのだろうけれども、いないからこそ夫婦で飲みに行ったり旅行に行ったりでき、今は楽しく幸せに過ごしているそうです。

しかし自分が不妊治療をしていなければ、他人に「子供はまだ?」と言ったり、「子供がいないってかわいそうだな」と思っていたかもしれないそうです。

「そういうのが分かる人間になれただけ、こういう人生だった甲斐がある」とのこと。

以上、13人の子供のいない人が紹介されました。

ゲストの「くどうみやこ」さんとは

ゲストのくどうみやこさん(「マダネプロジェクト」主宰)が紹介されました。

くどうさんは、子供のいない女性の交流の場を主宰。

これまでに500人以上の声を聞いてきました。

くどうさんによると、「子供が欲しかったけどできなかった」女性の心の折り合いの付け方として、「年齢を重ねて徐々に落ち着いてくる」ケースが多いのだそうです。

ちなみに、「子供がいなくてかわいそうねー」といったような他人からの言葉をかけてくる人には「昭和の価値観の古い人がそういうこと言ってるんだなー」と思いスルーするように、アドバイスしているそうです。

なお、夫婦2人だけで「老後が不安」だという悩みも少なくなくないそうで、「マダネプロジェクト」としては、「横のつながりを大事にしよう」と推奨しています。

その中で、地域のボランティアに積極的に参加し、「ご近所さんで知り合いがいっぱいできたのよー」というアクションを起こしている人も少なくないそうです。

産婦人科医の高尾美穂さんのお悩み相談

産婦人科医の高尾美穂さんが、子供のいない女性の悩みに回答しました。

高尾さんは医師でありヨガの指導者でもあります。

パートナーや親に申し訳なく感じる

高尾先生の回答

親になるという状態は「ギフト的なもの」「どれだけ頑張ったから何かしら手に入る」という部分を理解することが大事。

そして「今あるものに目を向ける」これが本当に大事な考え方。

仲良くここまで過ごしてこられたパートナーを大事にすること、話ができる親(お父さん・お母さん)がいること、そこをまずは大事にしていくことのほうが未来に向けての考えになるというアドバイスをしてくれました。

人としての未熟さや不完全さや、何のために生きているのかと感じる

高尾先生の回答

「子供を持つことが人生の全てか?」という質問に尽きる。

「子供を持っているから幸せ・持てないから幸せではない」という方程式は絶対になりたたない。

高尾先生によると、「自分自身がどのように過ごすかで自分は幸せに生きることがはず」とのこと。

子供がいないことで、「パズルのピースが埋まっていない」という感覚は分からなくもないけれども、空いているピースを自分で埋めていくのが人生。

もちろん、「埋めていかなきゃいけない」ではなく、後から見た時に「ちゃんと埋まってたね」と思えるような、そんな時間と経験の積み重ねをしていくのがいいというアドバイスでした。

なお、子供をどうするか「夫婦で話せなかった」の項目のところで、高尾さんからアドバイスがありました。

子供を持つかどうか、これからどういう人生を歩んでいくのか、誰かのせいにせず、自分自身の答えを出す。

パートナーとも腹を割って話し合ってください。